東京聖栄大学 教員 研究業績

氏名 大塚 静子(オオツカ シズコ) 性別 女性
所属 管理栄養学科 職位 教授
学位  
博士論文  
最終学歴 日本女子大学家政学部 卒業
資格 栄養士
管理栄養士
現在の研究テーマ カルシウムの体内利用に及ぼす飼料中の脂肪の量ならびに質の違いについて
科学研究費助成事業「審査区分表」における研究分野の区分
小区分コード 小区分名
59040 栄養学および健康科学関連
職歴
年月事項
昭和57年 4月~昭和60年 3月 聖徳栄養短期大学副手( 栄養学研究室)(栄養学実験、公衆衛生学実験)
昭和60年 4月~平成17年 3月 聖徳栄養短期大学助手( 栄養生化学研究室)
( 栄養学実験、栄養生化学実験 I ・II、解剖生理学実験、臨床栄養学実習 I 、食品加工実習 )
平成15年 4月~平成16年 3月 聖徳調理師専門学校 非常勤講師( 栄養学 )
平成17年  4月~平成21年 3月 東京聖栄大学健康栄養学部管理栄養学科 助手
( 栄養学実験、栄養生化学実験 I ・II 、栄養生化学実験、解剖生理学実験、基礎化学実験、臨床栄養学実習 I )
平成21年 4月~平成25年 3月 東京聖栄大学健康栄養学部管理栄養学科 助教
( 栄養生化学実験 I ・II 、栄養生化学実験、栄養学実験、臨床栄養学実習 I )
平成25年 4月~平成29年 3月 東京聖栄大学 健康栄養学部 管理栄養学科 講師
( 栄養学Ⅰ・II、栄養学実験、栄養生化学実験Ⅰ・II )
平成25年 4月~平成26年 3月 東京聖栄大学付属調理師専門学校 非常勤講師 (栄養学)
平成29年 4月~令和 5年 3月 東京聖栄大学 健康栄養学部 管理栄養学科 准教授
令和 5年 4月~現在 東京聖栄大学 健康栄養学部 管理栄養学科 教授
学会及び社会における活動
現在所属している学会 日本栄養・食糧学会、日本マグネシウム学会、日本食生活学会、日本栄養改善学会
令和 3年 4月~ 栄養士実力認定試験委員(一般社団法人 全国栄養士養成施設協会)
著書(平成9年以降)
  著書、学術論文等の名称 単著
共著
の別
発行又は発表の
年月日
発行所、発表雑誌等又は発表学会等の名称 概要
  スタンダード人間栄養学「基礎栄養学」第3版 共著 R4.04.05  (2022年) (株)朝倉書店 人の営み(代謝)や食物としての栄養素の役割を知り、人々が健康長寿の一生を送ることが出来るように導く専門家として必要な知識を体系的に習得できるようにに構成している。本来、栄養学とは多様な社会条件、生活条件の中で実践することによってはじめて栄養学の概念が全体として把握できるのであるから自分自身が栄養学的な食生活を送れるようになり、そして周囲の人々もまた健康な生活が送れるようになることを学ぶ。;第9章p99~p105 編集者:渡邉早苗、山田哲雄、武田ひとみ、橋詰和慶、執筆者:大塚静子、他15名
学術論文(平成17年以降)
  著書、学術論文等の名称 単著
共著
の別
発行又は発表の
年月日
発行所、発表雑誌等又は発表学会等の名称 概要
  Effect of the Protein and Oil Contents on Calcium Utilization in the Diets of Female Fischer Rats That Were Fed by Three Different Feeding Methods
共著 H18.10
(2006年)
J Nutr Sci Vitaminol.
52巻 316P-326P
成長期のFischer系雌ラットにAIN-76精製飼料の一部を改変した(タンパク質(10%,20%,40%)ならびに脂肪量(5%,10%,20%))を与えたときのカルシウム出納および腎臓中カルシウム量に及ぼす影響を異なる給餌方法を用いて実験を行った。用いた給餌方法は自由食給餌、対給餌、および調整食給餌(ミネラルとビタミンを調整した飼料で自由摂取)の3種類である。その結果、腎臓へのカルシウムの蓄積は、タンパク質摂取の低下と脂肪摂取の増加によって引き起こされる事が3種類の給餌方法でともに観察された。
大塚静子、北野隆雄、前田宜昭、阿左美章治
  Effect of Dietary Mineral Sources and Oil Content on Calcium Utilization and kidney Calcification in Fischer Rats fed Low Protein Diets
共著 H25.6
(2013年)
J Nutr Sci Vitaminol.
59巻3号 187P-197P
生後4週令のFischer系雌ラットを用いてAIN-76精製飼料組成を基本とし、ミネラル給源、たんぱく質量及び脂肪量の違いが腎臓石灰化に与える影響について検討を行った。ミネラル給源はCa:Pモル比を変えずにCa給源とP給源を変更した。腎臓中Ca,P,Mg量は10%たんぱく質群において脂肪量とミネラル給源の違いによる影響が認められた。特に腎臓中Ca,P,Mg量はミネラル給源の違いによって蓄積量が大きく増加した。腎臓の病理組織観察では10%たんぱく質摂取群では顕著な石灰化が観察され腎臓中のミネラル量を良く反映していた。
大塚静子、青山美子、渡辺修弘、梶原智子、阿左美章治、北野隆雄
  低タンパク質摂取時のFischer系雌ラットの腎臓石灰化に及ぼす飼料中リン量および脂肪量の影響について 共著 H28.06
(2016年)
日本食生活学会誌
27巻1号 40P~48P
低たんぱく質、低P飼料を成長期のラットに与え、低P量が腎臓石灰化を軽減する事が可能か否か、さらに脂肪摂取量を増加させた時、腎臓石灰化に摂取脂肪量の影響が認められるかどうか検討した。低タンパク質(10%)・各脂肪量(5%,10%,20%)摂取時では飼料中P量を0.4%から0.28%に低下させると、腎臓石灰化は顕著に軽減する事が明らかとなった。大塚静子、青山美子、渡辺修弘、梶原智子、阿左美章治、北野隆雄
紀要(平成17年以降)
  著書、学術論文等の名称 単著
共著
の別
発行又は発表の
年月日
発行所、発表雑誌等又は発表学会等の名称 概要
  新聞広告に掲載された健康食品の内容調査 共著 R6.03  (2024年) 東京聖栄大学 紀要第16号  1P~8P 新聞に掲載されている健康食品の広告内容について実態調査を行った。その結果、健康食品の分類では「いわゆる健康食品」の広告の割合が多かった。消費者は必要な情報を入手する積極的な取り組みが必要と考える。
池田一葉、上村望友、内田旭美、岡末羽、風見太一、佐藤玲菜、眞木陸斗、矢野萌々子、山口竣也、吉田海帆、遠藤優希、大倉鮎乃、川嶋詩織、栗山日那、髙橋優佳、野嵜愛望、久松里玖、宮下真帆、大塚静子
口頭発表(平成17年以降)
  著書、学術論文等の名称 単著
共著
の別
発行又は発表の
年月日
発行所、発表雑誌等又は発表学会等の名称 概要
  カルシウムの体内利用におよぼすカルシウム給源の違いおよび摂取脂肪量の影響について 共著 H19.5.20
(2007年)
日本栄養・食糧学会
第61回大会(国立京都国際会館)
AIN-76を基本飼料とした低たんぱく質・高脂肪食を与えたラットでは腎石灰化が増加することをこれまで報告して来た。
本実験ではAIN-76ミネラルのCa給源をリン酸Caからクエン酸Caに変えた時のラットのCa出納および腎臓への影響について検討を行った。
腎臓中Ca量は、クエン酸Ca群で有意に高値を示し、摂取脂肪量の増加においても同様の結果を示した。また、腎石灰化はCa量を反映するものであり、クエン酸Caおよび摂取脂肪量の影響が認められた。
大塚静子、青山美子、北野隆雄、阿左美章治
  3種類の給餌様式の違いによるたんぱく質ならびに脂肪摂取量がラットの腎石灰化に及ぼす影響 共著 H19.5.20
(2007年)

日本栄養・食糧学会

第61回大会(国立京都国際会館)

これまで3給餌様式の違いによりカルシウムの体内利用が異なることを明らかにしてきた。(JNSV,52,316-326,2006)この実験において得られた腎臓を用いて、腎臓Ca量ならびに腎臓病理組織について比較検討を行った。
3給餌様式のいずれにおいても、低たんぱく高脂肪で腎臓Ca量の増加が認められ、また、病理組織学的観察からも、髄質外帯部位に高度な石灰化が認められた。すなわち、遠位尿細管に沈着が認められ低たんぱく・高脂肪で顕著であった。3給餌様式の違いから、腎石灰化におよぼす要因は、Ca:P比だけではなく、たんぱく質や脂肪の摂取レベルが影響を与えていることが確認された。
青山美子、大塚静子、前田宜昭、阿左美章治、 北野隆雄
  マグネシウムの体内利用におよぼすカルシウム給源と摂取脂肪量の影響について 共著 H19.11.20
(2007年)
第27回日本マグネシウム学会総会(東京歯科大学) AIN-76ミネラルのCa給源をリン酸Caからクエン酸Caに変えた時のラットのMg出納および腎臓中Mg量への影響について摂取Caの形態と摂取脂肪量の違いから検討を行った。
低たんぱく質飼料においてはCa給源の違いによりMg出納が異なることや腎臓中Mg量はクエン酸Ca群で強く認められ、かつ高脂肪量摂取により著しいMg沈着が認められた。
大塚静子、青山美子、北野隆雄、阿左美章治
  カルシウムの体内利用におよぼすカルシウム給源の違いおよび摂取脂肪量の影響について(2) 共同
発表
H20.5.3
(2008年)

日本栄養・食糧学会

第62回大会(女子栄養大学坂戸キャンパス)

AIN-76ミネラルのCa給源をリン酸Caからクエン酸Caに変えた時のラットのCa出納および腎臓への影響について低たんぱく質・高脂肪食との関わりから検討を行った。
特に飼料中カリウム含有量を考慮した時の影響について検討を行った。
Ca塩の形態の違いによる影響は腎臓Ca量においてクエン酸Ca群がリン酸Ca群より低値を示した。
飼料中Ca/Pモル比とK量の変化は低たんぱく質・高脂肪食を与えたラットの腎石灰化に強い影響を及ぼした。
大塚静子、青山美子、北野隆雄、阿左美章治
  マグネシウムの体内利用におよぼすカルシウム給源と摂取脂肪量の影響について(2) 共著 H20.11.29
(2008年)
第28回日本マグネシウム学会総会(広島大学歯科薬学総合研究所「広仁会館」) AIN-76ミネラルのCa給源をリン酸Caからクエン酸Caに変えた時のラットのMgの生体内利用および腎臓中Mg量への影響について、摂取Caの形態と摂取脂肪量の違いから検討を行った。特に飼料中カリウム含有量を考慮した時の影響について検討を行った。
Ca給源の違いにより、低たんぱく・高脂肪食でMg出納が異なることが確認された。
腎臓中Mg量は昨年の報告とは異なり、クエン酸Ca群はリン酸Ca群と比較して低たんぱく質・高脂肪食でもほとんど蓄積は認められなかった。
大塚静子、青山美子、北野隆雄、阿左美章治
  カルシウムの体内利用におよぼすカルシウム給源の違いおよび摂取脂肪量の影響について(3) 共著 H21.5.22
(2009年)
日本栄養・食糧学会 第63回大会(長崎ブリックホール) 2007年、2008年の研究(報告)に引き続き飼料中のCa給源の違いやP量とK量を同時に変化させた時の影響について検討するとともに腎石灰化に強い影響を及ぼす低たんぱく質・高脂肪食との関わりについて検討を行った。
Ca塩の形態の違いによる影響は2008年の報告と同様に腎臓Ca量においてクエン酸Ca群がリン酸Ca群より低値を示した。
飼料中P量とK量の変化が腎石灰化に強い影響を及ぼした。
これまでの一連の研究において低たんぱく・高脂肪食での腎石灰化を起こす要因としてCa塩の違いが大きな影響を与えていることが認められた。
大塚静子、青山美子、北野隆雄、阿左美章治
  マグネシウムの体内利用におよぼすカルシウム給源と摂取脂肪量の影響について(3) 共著 H21.11.28
(2009年)
第29回日本マグネシウム学会総会(鹿児島大学農学部共通棟 101教室) 2007年、2008年の研究(報告)に引き続きMgの生体内利用について、飼料中のCa給源の違いやP量とK量の影響について検討すると共に、特に腎臓石灰化に強い影響を及ぼす低たんぱく質・高脂肪食との関わりについて検討したので報告する。
低たんぱく質・高脂肪食では飼料中Ca給源の違いにより、Mg出納が異なることが示された。また、その時の腎臓中Mg量は、飼料中のCa、P、Mgの比や量的な違いだけで説明する事は出来なっかた。これらの飼料条件では、尿pHに差が認められることから、酸塩基平衡も関与している可能性が示唆された。
大塚静子、青山美子、北野隆雄、阿左章治
  ラットにおける餌中カルシウム給源ならびに脂肪組成の違いがカルシウムの体内利用におよぼす影響について 共著 H22.5.22
(2010年)
日本栄養・食糧学会 第64回大会(アスティとくしま) 本実験では、これまでのCa給源の違に加え、脂肪の質に着目し、脂肪給源としてトリアシルグリセロール(TAG)とジアシルグリセロール(DAG)を用い、カルシウムの体内利用への影響について検討するとともに、低たんぱく質、高脂肪食との関わりについて検討を行った。     
低たんぱく質・高脂肪食において、脂肪組成(TAGとDAG)の異なる餌を投与しても腎臓の石灰化は亢進した。しかしながら、TAGとDAGの投与により、Ca出納や腎臓の石灰化では違いが認められた。
腎臓の石灰化については、Ca蓄積部位が異なっていた。Ca吸収率については量とともに質の違いが認められた。
大塚静子、青山美子、阿左章治、北野隆雄
  ラットにおける餌中のカルシウム給源ならびに脂肪組成の違いがマグネシウムの体内利用におよぼす影響について 共著 H22.11.20
(2010年)
第30回日本マグネシウム学会総会(NTT武蔵野研究開発センター) 本実験では、これまでのCa給源の違に加え、脂肪の質に着目し、脂肪給源としてトリアシルグリセロール(TAG)とジアシルグリセロール(DAG)を用い、マグネシウムの体内利用への影響について検討を行った。結果についての統計処理はCa給源、脂肪組成、脂肪量の3要因による三元配置分散分析を行った。
飼料総摂取量、体重増加量、飼料効率については脂肪量及び脂肪組成(TAG、DAG)の違いによる影響が認められた。また、飼料総摂取量、体重増加量については、Ca給源、脂肪量、脂肪組成による3要因の交互作用がみとめらえた。
腎臓中マグネシウム量についてはCa給源、脂肪量による影響とCa給源、脂肪量の交互作用がみとめられた。
大塚静子、青山美子、渡辺修弘、梶原智子、阿左美章治、北野隆雄、
  ラットにおける餌中カルシウム給源ならびに脂肪組成の違いがカルシウムの体内利用におよぼす影響について(2) 共著 H23.5.15
(2011年)
日本栄養・食糧学会 第65回大会(御茶ノ水女子大学)

2010年の研究(報告)に引き続き、Ca給源の違に加え、脂肪の質に着目し、脂肪給源としてトリアシルグリセロール(TAG)とジアシルグリセロール(DAG)を用い、カルシウムの体内利用への影響について検討するとともに、低たんぱく質、高脂肪食との関わりについて検討を行った。特に飼料中カリウム含有量を考慮した時の影響について検討を行った。

低たんぱく質・高脂肪食において、脂肪組成(TAGとAG)の異なる餌を投与しても、腎臓の石灰化は亢進することが確認された。また、腎臓中Ca量は昨年の報告とは異なり、クエン酸Ca群はリン酸ca群と被比較して低値を示し、TAGとDAGの投与により、腎臓の石灰化にも違いが認められた。

大塚静子、青山美子、渡辺修弘、梶原智子、阿左美章治、北野隆雄

  ラットにおける餌中のカルシウム給源ならびに脂肪組成の違いがマグネシウムの体内利用におよぼす影響について(その2) 共著 H23.11.19
(2011年)
第31回日本マグネシウム学会総会(神戸大学医学部付属病院) 2010年の研究(報告)に引き続き、飼料中のCa給源や脂肪の質(TAGとDAG)の違いについて検討するとともに、K量、P量を変化させた場合に、低たんぱく質・高脂肪食がMgの体内利用にどのような影響をおよぼすかについて検討した。結果についての統計処理はCa給源、脂肪組成、脂肪量の3要因による三元配置分散分析を行った。
体重増加量は脂肪の質による影響が認められ、TAGに対してDAGは低値を示した。飼料総摂取量は脂肪量による影響が認められ、TAG,DAGともに脂肪量の増加に伴い摂取量の減少が認められた。腎臓中Mg量(mg/g)はCa給源、脂肪量、脂肪の質の各要因による影響がみとめられ、Ca給源と脂肪量、脂肪量と脂肪の質の交互作用による影響が認められた。
渡辺修弘、大塚静子、青山美子、梶原智子、阿左美章治、北野隆雄、
  ラットにおける餌中カルシウム給源ならびに脂肪組成の違いがカルシウムの体内利用におよぼす影響について(3) 共著 H24.5.19
(2012年)

日本栄養・食糧学会

第66回大会(東北大学・東北大学百周年記念会館川内萩ホール)

2011年の研究(報告)に引き続き、AIN-76精製飼料中のCa給源の違いに加えて脂肪の質に着目し、AIN-76ミネラルMixのリンとカリウム含有量を調整した場合、低たんぱく質、高脂肪食でCaの体内利用にどのような影響を及ぼすかについて検討をした。

低たんぱく質・高脂肪食を投与して生じる腎臓の石灰化は、Ca給源の違いや脂肪組成(TAGとDAG)の異なる餌を投与しても、亢進することが確認された。また、Ca給源の違いにより腎臓中Ca量が大きく変化する要因としては、飼料中のCa/P比やK量の違いによって尿pHにも差が認められると事から、体液の酸塩基平衡も関与している可能性が示唆された。

大塚静子、青山美子、渡辺修弘、梶原智子、阿左美章治、北野隆雄

  ラットにおける餌中のカルシウム給源ならびに脂肪組成の違いがマグネシウムの体内利用におよぼす影響について(その3) 共著 H24.11.17
(2012年)
第32回日本マグネシウム学会総会 (大阪 リーガロイヤルNCB)

2011年の研究(報告)に引き続き、飼料中のCa給源や脂肪の質(TAGとDAG)の違いについて検討するとともに、K量、P量を変化させた場合に、低たんぱく質・高脂肪食がMgの体内利用にどのような影響をおよぼすかについて検討した。結果についての統計処理はCa給源、脂肪組成、脂肪量の3要因による三元配置分散分析を行った。
低たんぱく質・高脂肪食において、Ca給源の違いや脂肪組成(TAG,DAG)により、Mgの体内利用が異なることが確認された。また、腎臓中のMg量については、飼料中のP量やK量の変化による影響は認められなかった。

大塚静子、青山美子、渡辺修弘、梶原智子、阿左美章治、北野隆雄

  ラットにおける飼料中Ca:P比ならびに脂肪量の違いがラットの腎石灰化におよぼす影響について 共著 H25.5.26
(2013年)

日本栄養・食糧学会

第67回大会(名古屋大学)

本実験ではAIN-76精製飼料を基本にした低たんぱく質、高脂肪食を幼若期ラットに与えた。飼料中Ca量を一定量増加させ、更に異なる量のP投与した時の腎臓中Ca量についても検討を行った。

腎臓中Ca量は群内の分散に大きな違いが認められ、飼料中Ca:P比よりもP含有量の違いによる影響が顕著に認められた。また、脂肪摂取量の増加によって腎臓中Ca量は増かし、腎石灰化は亢進していた。

大塚静子、青山美子、渡辺修弘、梶原智子、阿左美章治、北野隆雄

  ラットにおける飼料中のリンならびに脂肪量の違いがラットの腎石灰化に及ぼす影響について 共著 H26.5.31
(2014年)

日本栄養・食糧学会

第68回大会(札幌市教育文化会館、酪農学園大学)

本実験ではAIN-93G精製飼料を基本にミネラル混合のP量を増加(0.30%⇒0.50%)させ、これまでと同様に10%たんぱく質に脂肪量を変更(5,10,20%)した飼料を投与し、腎石灰化への影響について検討を行った。その結果、AIN-93G精製飼料を用いて低たんぱく質・高脂肪食を幼若期ラットにあてたところ、AIN-76精製飼料を与えた場合と同様に、腎臓の石灰化が亢進していた。また、脂肪量の増加によって腎臓の石灰化は亢進したが、飼料中P量の絶対量増加によって強く表れることが示唆された。

大塚静子、青山美子、渡辺修弘、梶原智子、阿左美章治、北野隆雄

  低タンパク質摂取時による飼料中リン量および脂肪量がラットの腎臓石灰化に及ぼす影響について 共著 H30.10.27
(2018年)
日本食生活学会 第57回大会
(中村学園大学)
高齢化社会において栄養素の過不足摂取が問題となり、特に低タンパク質、高脂肪、高リンの摂取が危惧されている。ラットを用いた実験ではAIN-76精製飼料において腎臓カルシウム(Ca)沈着が認められ、特にリン(P)の影響が報告されている。我々の研究においては低タンパク質・高脂肪食において著しいCa沈着を腎臓に認められている。そこで本実験では飼料中P量を減じた場合のCa沈着の動向など生体成分への影響について検討した。その結果、低タンパク質(10%)・各脂肪量(5,10,20%)摂取時では飼料中P料を0.40%から0.28%に低下させると、腎臓石灰化は顕著に軽減することが明らかとなり、P摂取量を減らすことは腎臓石灰化の軽減に有効であることが示唆された。
大塚静子、青山美子、北野隆雄、阿左美章治
ポスター発表(平成17年以降)
  著書、学術論文等の名称 単著
共著
の別
発行又は発表の
年月日
発行所、発表雑誌等又は発表学会等の名称 概要
  Effect of Dietary Oil and Phosphorus Contents on Calcium Utilization in Female Fischer Rats. 共著 H27.05 (2015年) 12th Asian Congress of Nutrition (Yokohama,Japan) AIN-93G精製飼料を基本に飼料中P量を増加 (0.3%⇒0.5%) させ、たんぱく質10%,脂肪5,10,20%飼料を投与した時の腎石化のメカニズムについて検討を行った。Y.Aoyama, S.Ohtsuka, N.Watanabe, T.Kajiwara, S.Azami, T.Kitano

TOP