科学研究費・二国間交流事業共同研究

科学研究費助成事業

科学研究費(科研費)とは

科研費

科学研究費とは、人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的研究資金」であり、文部科学省及び日本学術振興会が取り扱っています。

関連リンク

東アジア調査に基づくベーチェット病、強皮症の特異的HLAが病態に関わる機序の研究

竹内二士夫教授の研究課題「東アジア調査に基づくベーチェット病、強皮症の特異的HLAが病態に関わる機序の研究」が平成28年に採択されました。概要は以下の通りです。

研究期間

2016年4月1日~2020年3月31日

研究分野

膠原病・アレルギー内科学

研究種目

基盤研究(B)(海外学術調査)

概要

ベーチェット病は日本やトルコに多い原因不明の炎症疾患で、シルクロード病とも言われている。強皮症は皮膚の硬化や特異的な自己抗体を特徴とする代表的な自己免疫性疾患である。二つの疾患にはHLA(組織適合抗原)と呼ばれる遺伝子が関係している事がわかっているが、HLAが病態に関与する機序は明らかではない。またHLAには多くの型があり、その分布は民族により異なっている。今回の研究は、疾患にかかわるHLAの型を疫学的に明らかにし、病態形成における役割を計算化学的、免疫学的に検討する研究である。この研究で提案している研究方法は、食物アレルギーの研究や、薬剤の開発にも役立つ可能性があると考えている。

HLA-ペプチド親和性の網羅的計算法の開発とベーチェット病の病因解明への応用

竹内二士夫教授の研究課題「HLA-ペプチド親和性の網羅的計算法の開発とベーチェット病の病因解明への応用」(研究代表者:石川岳志長崎大学准教授)が平成28年に採択されました。概要は以下の通りです。

研究期間

2016年4月1日~2019年3月31日

研究分野

生命・健康・医療情報学

研究種目

基盤研究(C)(一般)

概要

ベーチェット病の遺伝要因としてHLA(組織適合抗原)が考えられているが、HLAが病態に関与する機序は明らかではない。HLAはペプチド(短いタンパク)を結合してそれをリンパ球に提示する事で、体内の免疫反応と深くかかわっている。疾病に関連するHLAがどのようなペプチドを特異的に提示するのかを調べる事は、病態形成の研究に役立つと考えられる。このHLAとペプチドの反応を計算化学的に推定する事は非常に時間のかかる作業である。今回の研究は多くのペプチドとHLAとの反応を計算化学的スクリーニングする効果的な方法を開発し、ベーチェット病におけるHLAの役割や、病因ペプチドを明らかにしようというものである。

臨床応用を目指した骨組織における神経-血管機能の解明

福田亨准教授の研究課題「臨床応用を目指した骨組織における神経-血管機能の解明」が平成28年に採択されました。概要は以下の通りです。

研究期間

2016年4月1日~2019年3月31日

研究分野

整形外科学

研究種目

基盤研究(C)(一般)

概要

近年の高齢化社会の進展に伴い、骨粗鬆症をはじめとする骨関連疾患の克服は喫緊の課題であるが、医薬応用につながる骨代謝調節の分子機構の全貌は不明のままである。我々はこれまでに骨内の感覚神経形成が骨量の維持に重要であることを見出した1)。一方、神経系は血管系と密接に相互作用していることが知られている。そこで本研究では骨代謝における血管-神経ネットワークの機能解明を行い、複雑かつ巧妙な調節機構の一端の解明を目指したいと考えている。

1) Fukuda et al. Sema3A regulates bone-mass accrual through sensory innervations. Nature 2013 497:490-493

「飽和脂肪酸、または一価不飽和脂肪酸の摂取がエネルギー代謝と睡眠構造に与える影響」

矢島克彦助教の研究課題「飽和脂肪酸、または一価不飽和脂肪酸の摂取がエネルギー代謝と睡眠構造に与える影響」が平成27年に採択されました。研究概要、進捗状況は以下の通りです。

研究期間

2015年4月1日~2017年3月31日(予定)

研究分野

応用健康科学

研究種目

若手研究(B)

概要

栄養素代謝と生体リズムは、多くの分子内機構を共有している。栄養学領域からのアプローチによって生体リズムを制御することが可能となれば、現代人の健康維持・増進に大きく貢献できると考えられる。本研究はその第一段階として、異なる脂肪酸の摂取がエネルギー代謝、および生体リズムに与える影響を検討している。

「インド経済圏内の食品流通システムの展開方向と日本農産物の輸出可能性の究明」

藤島廣二客員教授の研究課題「インド経済圏内の食品流通システムの展開方向と日本農産物の輸出可能性の究明」(研究代表者:河合明宣放送大学教授)が平成27年に採択されました。概要は以下の通りです。

研究期間

2015年4月1日~2019年3月31日(予定)

研究分野

経営・経済農学

研究種目

基盤研究(B)(海外学術調査)

概要

インド経済圏(インド、ネパール、ブータン)は現在、経済発展途上にあり、急速な発展が期待されているが、同経済圏内の食品流通システムは謂わば「ブラックボックス」状態にあり、その実態や問題点については未だに解明がほとんど行われていない。そのため、同流通システムの今後の変化の方向が不明確であるばかりか、政府等が採るべき改善策等も十分に明らかにされているとは言い難い。また、日本などの諸外国にとっては、インド経済圏への食品輸出方策を確立するための情報が大幅に不足していると言わざるを得ない。

そこで、本科学研究費補助事業では既存データの収集・分析に加えて、現地の研究者との協力の下、ヒアリング調査やアンケート調査等により実態を正確に把握すると共に、これまでに取り組んできた中国経済圏の研究成果等も参考にしつつ、インド経済圏の食品流通システムの展開方向等の解明を試みる。

二国間交流事業共同研究

二国間交流事業とは

二国間交流事業は、諸外国のアカデミーや学術研究会議との間で協定や覚書を締結し、我が国と当該国との間で多様な学術の国際交流を推進していく事業です。交流の主たる形態には、小規模グループ又は個人の研究者を対象とする共同研究、セミナー及び研究者交流(派遣・受入)があり、日本学術振興会が取り扱っています。

本事業では、個々の研究者交流を発展させた二国間の研究チームの持続的ネットワーク形成を目指し、我が国の大学等の優れた研究者(若手研究者を含む)が相手国の研究者と協力して行う共同研究・セミナーの実施に要する経費が支援されています。

関連リンク

「高効率青果物流通システムの構築に関する日中両国間比較研究」

独立行政法人日本学術振興会が実施する二国間交流事業共同研究として藤島廣二客員教授の
「高効率青果物流通システムの構築に関する日中両国間比較研究(中国との共同研究:CASS)」が平成26年に採択され、2年間が経過しました。研究概要、進捗状況は以下の通りです。

研究期間

2014年4月1日~2016年12月31日(予定)

概要

中国は21世紀に入ってからこれまでの世界に例がないほどの急速な経済発展を遂げ、今や日本を抜いて、アメリカに次ぐ世界第2位の経済大国になった。しかし、国内の食品流通システムを見ると、様々な問題が少なくない。その中でも特に大きな問題は、青果物流通の場合、輸送や貯蔵等の流通段階において約3割に達するといわれるロスが発生することである。本二国間交流事業では、こうしたロスの発生を抑える方法等を流通システムの側面から究明することを主要な課題としている。

平成27年6月に藤島客員教授、神田健策弘前大学名誉教授の2名が中国杭州大学にて、中国の流通システムの改善に資することを目的に、日本の卸売市場流通システムと農協共同出荷システムに関する講演を行った(写真参照)。また、平成27年度並びに26年度の研究成果を本学「紀要(第8号)」に投稿し、9論文の掲載を得た。なお、平成28年度は最終年度にあたるため、日本、中国両国での研究会実施を予定している。