管理栄養学科Q&A

Q.
管理栄養学科の特色について教えてください。
A.
より資質の高い管理栄養士に必要な知識・技術の習得のため、臨床栄養・公衆栄養・栄養教育・給食経営管理に重点を置きながら、心理学や臨床カウンセリング論、食事介護論等の科目を配置することによって、傷病者やその家族への栄養指導や食生活改善指導を行う際に必要なカウンセリング能力や福祉の視点を持った管理栄養士を養成します。さらなる授業内容の充実、国家試験合格率向上、栄養教諭の養成に向けた新カリキュラムが2014年度より導入されました。

Q.
最近の管理栄養士国家試験結果について教えてください。
A.
第37回国家試験(令和5年2月26日実施)合格状況は下記の通りです。最近3年間の本学学生は、第15期生(令和5年3月卒業)70名中60名合格(合格率85.7%)第14期生(令和4年3月卒業)69名中66名合格(合格率95.7%)、第13期生(令和3年3月卒業)61名中56名合格(合格率91.8%)でした。現在、第16期生が来年度の国家試験を目指して、実力向上に努めています。

《参考》最近3年間の管理栄養士国家試験 年次別受験者数、合格者数、合格者数(厚生労働省発表より)

  令和3年(第35回) 令和4年(第36回) 令和5年(第37回)
受験者数 16,019名 16,426名 16,351名
合格者数 10,292名 10,692名 9,254名
合格率 64.2% 65.1% 56.6%

《参考》第37回管理栄養士国家試験 学校区分別合格状況(厚生労働省発表より)

  受験者数 合格者数 合格率
管理栄養士養成課程(新卒) 9,444名 8,235名 87.2%
管理栄養士養成課程(既卒) 1,372名 136名 9.9%
栄養士養成課程(既卒) 5,535名 883名 16.0%
Q.
管理栄養士国家試験対策として、どんなサポート体制がありますか。
A.
管理栄養士国家試験対策室では、教科担当講師陣や学年担任と協力し合い、学生一人ひとりのサポートを行っています。具体的には、1、2年次の専門基礎教育で培った知識を基に、3年次以降は総合演習、ゼミナールや健康・栄養総合演習などで最新の栄養情報を取り上げ、実践的な知識を習得します。また、管理栄養士の実務に必要な事項のまとめと補習、模擬試験などで国家試験合格に向けた実力を養成します。

中村 美穂さん

管理栄養士国家試験対策の一環として取り組んだ過去問題は、単に問題を解いて終わりとはせず、設問中の文を一つ一つ正文に直し、不明点は教科書や参考書で調べ、自分が納得できるまで繰り返し勉強しました。また、参考書にポイントを直接書き込んだり、自身で感じた重要箇所に線を引いたりして、読み返すだけでもすぐ復習できるようにしました。管理栄養士国家試験の出題範囲はとても広いので、コツコツと着実に知識を積み重ねる事が大切だと思います。その他、定期的な模擬試験の受験で自身の今の実力や苦手なポイントなどを確認した事が、さらに知識の定着にも役立ったと思います。4年生次の4月からは所属した少人数編成のゼミナールで、他のゼミ生と一緒に試験対策に取り組みました。例えば分野ごとに担当者を決めて問題を作って出し合い、お互いに解説しあう、という形式で勉強を行いました。こうした繰り返しにより、分からない部分が明確になり、お互いに教え合う事で理解が深まりました。何より、管理栄養士国家試験の勉強を継続できたのは、こうした励まし合える仲間がいたおかげだと思います。

健康栄養学部管理栄養学科 2017年卒業 中村 美穂さん
(株)メフォス 勤務 千葉県立千葉女子高等学校 出身

所 里香さん

私は4年生次の4月、同じゼミナールのゼミ生達と一緒に、本格的な国家試験対策を開始しました。具体的には国家試験の過去問題を毎月試験として出題される「月例テスト」が5回(5年分)あり、この月例テストで全員及第点を取る、という共通の目標を立てました。いざ勉強を始めてみると理解出来ていなかった事ばかりで、一日で5問しか解けなかった事もありました。ここで重要なのは、機械的に誤答を正答に直すだけでなく、正答が導けるまで内容理解をする事。間違えた問題では、自分がどの知識を理解していなかったから解けなかったのか、納得できるまで教科書や参考書を復習しました。正答出来た場合も、自分の知識が100%正しかったのかどうか教科書や参考書で確認しながら、更に理解を深めました。時間と労力はかかりますが、管理栄養士国家試験の出題範囲はとても広いので、こうしてコツコツと着実に知識を積み上げていく事が大切だと思います。また、勉強に疲れた時には、ゼミの仲間がいつも励ましてくれて、とても心強かったです。国家試験の勉強を継続できたのも、「一緒に国家試験を乗り越えよう」と元気を貰い合った、仲間の存在も大きかったと思います。

健康栄養学部管理栄養学科 2016年卒業 所 里香さん
(株)グリーンハウス勤務 栃木県立石橋高等学校 出身

小川 詩穂さん

管理栄養士国家試験対策で大切なのは、まず日々の授業をしっかり受ける事。基礎の基礎が全てにおいて大切だ、と私は思います。授業や実験・実習で友人達と学んだ事は、必ず試験勉強にも活きます。そうした積み重ねを経て行われる4年生時の国家試験対策特別講義は、1~3年生時の学習内容を再点検した上で、先生方が問題や資料等を用意して下さり、展開されます。私はこの講義で沢山の問題を解き、友達に教えたり、判らない所を話し合ったり、先生に質問をして、自身の知識内容を深めました。定期的に実施される模擬試験では、終了後に解答・解説を見ながら抱いた、『あ!こういう事だったか』『初めて知った!』という発見が効率的な学習に、また学習へのモチベーション維持・発展に繋がりました。また「遊ぶ時は遊ぶ、勉強する時は勉強する」という切り替えを大切にする事で、集中して学習に取り組めたと思います。国家試験対策を続ける過程では不安も沢山ありましたが、皆で合格しようと支え合いながらコツコツと行ってきて良かった、と改めて感じています。

健康栄養学部管理栄養学科 2015年卒業 小川 詩穂さん
(株)レパスト勤務 静岡県立下田高等学校 出身

梅津 淳大さん

管理栄養学科では4年間を通じて、管理栄養士国家試験に対応したカリキュラムが組まれています。特に4年次の国家試験対策特別授業では、1~3年次の学習内容を踏まえ、基本事項から応用問題まで幅広く学べました。また少人数での講義なので、先生方に質問しやすく、疑問点も細かい部分まで解消出来ました。学内には、国家試験対策用の参考書や専門書が揃う図書館があり、自習室が解放されているので、放課後等で頻繁に利用しました。その際、時にはグループ学習の機会も設け、友人同士で不明点を教え合う事で、お互いに弱点を克服出来ました。また定期的に実施される模擬試験が、学習の成果を確認する良い機会になりました。さらに大学としては珍しい、クラス制を取っている効果で、みんなで合格しようという雰囲気が自然と生まれたのも良かったです。

健康栄養学部管理栄養学科 2013年卒業 梅津 淳大さん
東京都 (栄養職員) 勤務 千葉県立四街道北高等学校 出身

岸野 智美さん

管理栄養学科では、管理栄養士国家試験受験に対応したカリキュラムや体制が充実しています。授業は、少人数のため先生方との距離が近く質問しやすいので、わからないことがあってもすぐに解決できました。国家試験対策特別補講も、実戦的でとても役立ちました。図書館には国家試験用の参考書だけでなく、出題分野に関する専門書もあり、学習内容についてもっと詳しく知りたいと思った時など、個人で勉強する際によく利用しました。また、自習室として教室も開放されており、グループで集まって勉強している友人もたくさんいました。お互いにわからないことを質問し合い、教え合うことで自分の理解も深まり、国家試験用の模試の点数もアップしました。サークル活動や趣味など大学生活を楽しむことで時折息抜きもしながら、継続して勉強することが大切だと思います。

健康栄養学部管理栄養学科 2012年卒業 岸野 智美さん
富士産業(株)勤務 東京都立北多摩高等学校 出身

飯嶌 康一さん

国家試験の勉強法は、学年によって大きく変わってきます。1,2年次生は専門分野の基礎的な知識を身につけましょう。大学に進学して初めて学ぶ教科が多いと思うので、特別な勉強を行わなくとも、授業の復習をするだけでかなりの差をつけることができます。3年次生からは国家試験の過去問題を解きます。最初の頃は一日数問でもいいので、とにかく毎日続けて下さい。次第に国家試験の問題に慣れ、出題傾向などが分ってくるようになります。そこから徐々に勉強量を増やしていくと良いでしょう。4年次生になると国家試験に向けて意識が変わって来ます。ここで自分のペースを崩すことなく勉強を続けられるか、が重要になって来ます。全学年に共通して言えることは「一日一日の授業を大切に」です。先生方は皆さんの国家試験合格を第一に考え、学生の習熟度に合わせた丁寧な授業を行ってくださいます。授業や模擬試験を受講・受験した後は、不明・失点箇所を復習すること。勉強する癖をつけておくことが、国家試験合格への近道だと考えます。

健康栄養学部管理栄養学科 2011年卒業 飯嶌 康一さん
イフスコヘルスケア(株)勤務 東京都立日野台高等学校 出身

Q.
理科系科目が苦手なのですが、入学前にどんな勉強をしておけば良いですか。
A.
栄養学を学び、生活習慣病の予防・改善、食生活へのアドバイスをする管理栄養士になるためには、高等学校で学んだ理科系科目(化学・生物)は欠かせない基礎知識です。各種実験・実習が多いので、苦手なままにしておかず、入学までにしっかり基礎固めをしておきたいものです。なお、本学では基礎力養成を目的とした化学入門、化学、化学実験、生物学、有機化学といった科目群を1年次に配置する独特のカリキュラムを有していますので、基礎力に不安のある入学生に対するバックアップ体制が整っています。
Q.
管理栄養士と栄養士との違いは何ですか。
A.
2003年に栄養士法が改正され、管理栄養士と栄養士の業務区分が明分化されました。栄養士が献立作成や栄養指導を行うのに対して、管理栄養士は保健・医療・福祉分野で健康増進や疾病予防、栄養改善における栄養教育や指導を行います。生活習慣病の予防・改善が社会的にも大きな問題となっており、食生活の改善の重要性が叫ばれています。疾病の予防や治療などに必要な知識・技術はより専門化、高度化しており、チーム医療の一員としての管理栄養士には、大きな期待が寄せられています。
Q.
卒業後、どのような就職先がありますか。
A.
管理栄養士の資格を活かし、医療機関において医師や看護士と、医療チームの一員としての活躍が期待されています。その他、学校や事業所などの給食施設、食品会社での研究開発部門などでの活躍も可能です。
本学の卒業生は、まさに医療機関、給食会社、栄養職員(公務員)、食品会社等を主な就職先として、毎年高い就職内定率を誇っています。この結果は、就職委員会、担任教員、学生支援センターなどによる就職支援体制はもとより、学生一人ひとりの努力によるものです。(詳細は「キャリア・就職」ページをご覧下さい。)
Q.
管理栄養士は女性が多いと聞きますが、男性でも就職できますか。
A.
管理栄養士養成施設の多くは、女子大学に設置されている場合が多いようですが、本学は数少ない「男女共学」の大学の1つです。病院などの医療機関、給食会社、食品関連企業等では、男性の管理栄養士を希望する場合が少なくありません。よって、本学では男子の入学希望者を歓迎しています。