臨地実習

臨地実習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ

臨地実習は、臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営管理論などの授業で学習したことを踏まえ、病院・保健所・特定給食施設等へ実習生として赴き、実践活動の場で管理栄養士の業務を体験したり、指導を受けることを通して、管理栄養士として求められる知識と技術、技能を修得することを目的としています。

臨地実習Ⅰ(給食の運営)

臨地実習Ⅰでは、給食業務を行なうために必要な食事の計画や調理を含めた給食サービスの提供等に関する技術を修得します。

臨地実習Ⅱ(給食経営管理論分野)

臨地実習Ⅱでは、給食の運営や関連の資源に関わる栄養面、安全面、経済面等のマネジメントを行なう能力を実践活動の場で養います。

臨地実習Ⅲ(臨床栄養学分野)

臨地実習Ⅲでは、傷病者を対象とした栄養管理や食事管理、栄養指導等が病院という実践の場においてどのように行われているかについて実体験も含めて学びます。

臨地実習Ⅳ(公衆栄養学分野)

臨地実習Ⅳでは、地域や職域といった実践活動の場での課題発見、解決を通して、栄養評価・判定に基づく適切な栄養ケア・マネジメントを行なうために必要とされる知識及び技術について見学又は実体験を通して修得します。

卒業生の声

北川 澪さん

【臨地実習体験】ジャパンウェルネス(リコー新横浜事業所)

実習では、社員食堂がどのように運営されているか、どのような点に気を付けて作業されているか等を具体的に学ぶ事ができました。大学内での実習と違い、お客様に好きなものを選んでいただくので、人気メニューが売り切れたり、逆に見込んだ数を下回ったりします。こうした食数の調整のためには、今までの売上データが非常に参考となる、との事で、日々の記録の重要性を改めて実感しました。また、コンビニ弁当やワンコインランチ等との競合から、食堂での喫食数アップのため、イベント開催や新メニュー考案、季節感を意識した献立や盛付等、様々な工夫がなされていました。さらに、お客様である社員さんのパソコンへの、メニュー一覧の定期的なメール配信システムがある事にも驚きました。各テーブルにはペン・用紙が常設され、お客様側の要望等を簡単に、かつできる限り反映できる様に工夫されていた事も印象的でした。とは言え、基本的には販売数や残食状況等から顧客満足度を把握しなければなりません。より良い食堂運営には、スタッフ一人ひとりの意識的な取り組みが重要で、それにはより良い関係を築く事も大切だ、と感じました。日頃からちょっとした気遣いや優しい物言いができる等、人間性をも高めていける様に過ごしたい、と考えています。

健康栄養学部管理栄養学科 2015年卒業 北川 澪さん
(株)クリエイト・エス・ディー 勤務 神奈川県 麻布大学附属渕野辺高等学校 出身

石川 友久さん

【臨地実習体験】(株)ロッテ

事業所実習では、現場の雰囲気や管理栄養士の日常の業務内容など、大学の授業では学ぶ事のできない多くの事を経験させて頂きました。実習先では、食堂の利用者を増やすために例えば、人気メニューのサイクルを早めにしたり、利用者からのリクエストを積極的に取り入れたり、定期的に新メニューを出したり等、様々な工夫をしていました。また、配膳時には栄養士の方も参加して、食事中の利用者の方々の様子を観察していたのが印象的でした。さらに栄養士の方が配膳にも参加する事で、利用者の方も栄養士と気軽に会話でき、要望や意見を言いやすい雰囲気が作られていました。実習を通して、利用者の健康のために日々の献立を考える栄養士だからこそ、事務所内にこもりきりにならず、利用者の方々と極力交流する機会を作る大切さを痛感しました。

健康栄養学部管理栄養学科 2014年卒業 石川 友久さん
(株)グリーンハウス 勤務 東京都立小石川高等学校 出身

本橋 佳世さん

【臨地実習体験】千葉県がんセンター

私は病院実習で、栄養管理や栄養指導、NST(栄養サポートチーム)における管理栄養士の役割や受託会社との連携等を、実際に現場で見て学びました。実習中には医師の先生方と病棟を訪問し、病気や薬の影響で食事制限や食欲不振がある患者さん達と直接触れ合う機会もありました。そうした患者さん達は、様々な制限があるからこそ毎日の食事を楽しみにしており、改めて食事が人に与える影響・効果を痛感しました。また、そうした患者さんに対する個別対応は、少しのミスでも場合によっては命に関わる事もあり、複数のスタッフが何度も配膳内容を確認する姿を見て、病院における「食」の重要性を再認識できました。実習を通じて得た、「食事で人を笑顔にする仕事をしたい」という気持ちを大切にし、喫食者が食事の時間を楽しみにして貰える、心を込めた食事が提供できるような管理栄養士として、頑張りたいと思います。

健康栄養学部管理栄養学科 2013年卒業 本橋 佳世さん
(株)メフォス 勤務 千葉県立君津高等学校 出身

古賀 幹菜さん

【臨地実習体験】実習先:千葉県がんセンター

病院実習では調理作業・献立作成・栄養指導見学など、多くのことを経験させて頂きました。調理作業では、常に「この食事が患者さんにとって、最後の食事になるかもしれない」という責任感を持ちながら調理されていて、一食一食を大切にされていたのが印象的でした。また、先生方は「少しでもご飯を食べて頂きたい」「生きる力になりたい」という思いで、食欲もない患者さんのいる病棟へ何度も何度も訪問されていました。そのような先生方の姿勢を見て、患者さんを心から思う熱い気持ちを感じると共に、薬だけに頼らず、食事を通して患者さんを健康にしたいという、管理栄養士としての誇りも感じました。私も臨地実習で感じた「食」を通じて多くの方々を健康にしたい、という熱い気持ちを持ちながら働いて行きたいと思います。

健康栄養学部管理栄養学科 2012年卒業 古賀 幹菜さん
(株)ファンデリー 勤務 千葉県千葉市立千葉高等学校 出身

志田 泰子さん

臨地実習(実習先:国立成育医療研究センター)

病院の実習では、調理作業や栄養指導見学、栄養指導媒体作りといった栄養事務など様々なことを経験させていただきました。栄養指導見学では、患者さんへの接し方、質問の仕方、話の聴き方など勉強になることがとても多くありました。先生方は、指導の仕方や指導の際に用いる媒体など、今あるものに満足せず、常に新しいものを、もっと分かりやすくできないかを考えていらっしゃいました。小児患者さんが多い病院なので、分かりやすい説明、楽しく生活スタイルを改善できるようにと苦心されていました。実際に、デジタルカメラを使ったり、歩数計を貸し出したり、変化が分かるようグラフ形式で記入できる表があったり、「私だったら楽しく出来るな。」と思いました。こういったことから、先生方の患者さんに対する思いや誇りというものを感じました。3週間の実習を通して、仕事に対する姿勢や情熱を先生方の「背中」で教えて頂きました。

健康栄養学部管理栄養学科 2011年卒業 志田 泰子さん
シダックス(株) 勤務 東京都朋優学院高等学校 出身

小林 晃さん

臨地実習(実習先:東埼玉病院)

今まで、私は「病院での食事は多くの基準をクリアすることを重視し、患者さんのことが見えていない食事内容になってしまいがちで、機械的で温かみのないものなのではないか」との印象があり、あまり良いイメージではありませんでした。しかし、実習を通してたくさんの体験をすることで、自分の考えがいかに見当違いであるかを思い知らされました。先生方は、毎日患者さんと触れあって得た情報を栄養科で共有し、より良い食事にするために会議をしていました。どうすれば、あの患者さんはご飯を食べてくれるのだろうか、私たちのできることをやってみようと話している先生方はとても輝いていて、毎日提供される食事にはたくさんの思いや愛情が込められていることを知りました。私には、毎日の食事が先生方と患者さんを繋いでいることと共に、お互いの生きがいを与えているように感じてなりませんでした。まさに、「食は人をつくる」ということだと思います。私も将来は、患者さんが現在よりも食事を楽しめるような、病院での食環境作りに貢献したいと感じました。

健康栄養学部管理栄養学科 2011年卒業 小林 晃さん
(株)LEOC 勤務 埼玉県 埼玉栄高等学校 出身

勝田 めぐみさん

臨地実習(実習先:日京クリエイト茂原事業所・日立ディスプレイズ)

将来は、病院の管理栄養士になって、患者さんが笑顔になるような食事を提供したいという思いで学び始めました。「臨地実習」最初の実習場所は、茂原事業所でした。一週間の実習中に毎日違う場所で、現場での仕事を学ばせていただきました。事業所の食堂は三カ所あり、お弁当や昼食600食余りの盛り付け、仕込みを体験したことで、実際の大量調理の流れを強く認識いたしました。また、次の実習先である福祉施設では、年齢層が幅広い施設利用者の方々に食事を提供していたので、献立作成においても事業所とは異なる献立作成をすることの難しさを学び、管理栄養士としての幅広い領域を実感しました。東京聖栄大学で学んだ基礎知識の大切さを、これからも忘れずに業務に活かしたいと思います。

健康栄養学部管理栄養学科 2010年卒業 勝田 めぐみさん
エームサービス(株) 勤務 千葉県立東金高等学校 出身

清水 美奈子さん

臨地実習(実習先:あすみの丘 特別養護老人ホーム)

実習先のあすみの丘では特別養護老人ホーム、短期入所施設、軽費老人ホーム、デイサービスセンターが併設されていました。臨地実習では、入所者の方の食事状況を見学させていただき、実際の介護現場も体験させていただきました。 厨房にも入り、食形態を中心に献立の展開方法や工夫点を学びました。また、地域の方との交流も盛んに行われており、地域の方と介護予防のストレッチやゲームをしたり、実際にテーマに沿って栄養面のお話をする機会に恵まれました。人前で解りやすく話す事の難しさや、どうしたら興味深い話になるかを学べたのでとても貴重な体験が出来ました。また入所者の方の栄養管理も各部署の担当者と会議を行い、注意が必要な入居者についてしっかりと対策がなされていました。この実習を通して介護施設の食形態や仕事内容、残食量の把握等教科書では学べない様々な事を学ぶ事が出来、大きな糧となっています。

健康栄養学部管理栄養学科 2010年卒業 清水 美奈子さん
(株)セイジョー 勤務 千葉県立四街道高等学校 出身

松原 久恵さん

臨地実習(実習先:特養ホームいなぎ正吉苑)

福祉施設では、2週間の実習をさせていただきました。実習内容は調理業務が主体で、午前中は、主に副菜の盛り付けか、栄養プリンと水分ゼリーの作成のどちらかを交代で作業しました。副菜の盛り付けは、”常食”の方の盛り付けを済ませ、ミキサーで”刻み食”を作り盛り付け、次に”極刻み食”を作り盛り付け、最後に”ペースト食”を作り盛り付け、というのが一連の作業です。ミキサーのかけ具合やトロミ剤の量は、マニュアルがなく献立毎に異なるので、慎重に味をみながら作ることが大変でした。また、通所介護の方の介護のお手伝い、在宅支援のお手伝い、喫茶で提供するおやつ作りなども体験し、とても充実した実習でした。

健康栄養学部管理栄養学科 2009年卒業 松原 久恵さん
(株)セブン&アイ・フードシステムズ 勤務 神奈川県横浜女学院高等学校 出身